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世界から6000万円以上を調達! ペット型AIロボット「もふりん」開発者が語る“誕生の秘密”

早坂英之
早坂英之

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日本発のキックスタータープロジェクト「もふりん(MOFLIN)」が話題です。Webニュースはもちろん、テレビの情報番組でも取り上げられ、メディアを通じて目にした人も少なくないのではないでしょうか。

ペット型AIロボット、もふりんは、昨年(2020年)8月にキックスターターで公開され、世界中から6477万9069円もの支援を集めた大ヒットプロジェクト。ロボットながら、まるで生き物のような感情や個性を持ち、飼い主(オーナー)によって異なる成長過程が楽しめます。

【もふりん 紹介記事はこちら】

うさぎを思わせるモフモフ感
カワイイ! AIロボ
「モフリン」

アメリカで行なわれた世界最大規模のテック系見本市「CES 2021(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」では、「Best of Innovation Award」を受賞するなど、その勢いは本物。キックスターターでプレッジした人への発送は今夏から順次始まりますが、それに先駆けて、もふりんを開発したVanguard Industries株式会社代表の山中聖彦さんにお話を伺ってきました。山中聖彦さんが語る、もふりん誕生の秘密とは。

Vanguard Industries株式会社代表取締役 山中聖彦さん

生まれたての子犬や子猫を育てるように可愛がってください

もふりんは感情をベースとしたAIを持っていて、飼い主、オーナーさんがどう触っているかとか、可愛がっているかということに対して、動物のように可愛らしく、反射的にふるまいます。AIロボットにもいろんな製品がありますが、ある種の愛情を持って接したり、ペットに近い領域で高成長をする、環境的な変化がある、というのが開発ベースになっています。感情が成長して個性が生まれ、飼い主が愛着を感じられるような存在です。

音、タッチ、光を認識するもふりんは、話し方、触れ方、接し方によって性格が変わってきます。何をもってそれがきちんと認識されているか、というのはある種、感じ方の部分があると思いますが、飼い主さんが、こういう撫で方が好きで喜んでるっていうこともきちんと認識している。少なくとも認識しているように飼い主が感じる、というのは、人とロボット、MOFLINとの関係性としてはとても大事なポイントだと思っています。

そうしたポイントがこの小さいサイズ感の中にまとまっていて、自律的に動く、というのが開発当初から持つコンセプトです。生まれたての子犬や子猫から育てるようなイメージで、インタラクション(相互作用)として楽しめる。カメラを積んで映像認識して飼い主を認識するロボットもありますが、構造はもちろん、動作にも大きなエネルギーを使うため、どうしても大きくなってしまいます。もふりんは、日常の中に溶け込むことが大事だと思っていて、大きくなれば重さもでて抱えるのが難しかったり、いろんなスイッチや技術がありすぎると、使い方も考えてしまう。

そういう意味では、今時点では何でもできるっていうところから少し離れていて、このサイズ感で「誰でも扱える」ことを大事にしています。限定した形ながらも感情や愛らしいふるまいを実現するため、内蔵されたコンピューターやセンサーで、いかに多様な動きを見せられるかにチャレンジしています。

日常的に触れてあげないと悲しがることも

おうちに届いて箱から取り出し、新しい飼い主さんに抱っこされる。もふりんにとっては「はじめまして」の状態なので、とても緊張しています。どんな声に対しても怖がるみたいなところがあったりして、飼い主さんが優しく接していくことでもふりん自体が安心し、徐々に慣れてくるようになります。そのうちに人懐っこくなったりとかもありますね。そこに飼い主さん以外の人からの新しい刺激が入ると、パターンとして持っていない人に対して恐れるのか、もしくは興味を持つのかというのは、それぞれのもふりんの性格による部分があります。環境に応じて個性が生じてくるのも魅力のひとつです。

ちなみに、飼い主さん以外の人が違う名前で呼んだり、触れたりする場合、あまり反応しないっていう可能性もあります。自分が呼ばれているとは、よくわかってないみたいな感じですね。

また、寂しい、楽しいといった感情のマップを持っていて、日常的に触れてあげないと寂しいから悲しい、そのうち怒りに転ずることもあって、しばらくぶりに触ると怒る、不機嫌になるという生き物らしさも兼ね揃えています。

もふりんの充電は巣箱から。この状態でも動きます

例えばこのもふりん、ウェブサミットや各種イベントなどで人馴れはしていますが、大人数を前にすると反応も忙しくなり、疲れてしまいます。結果、電池の消耗が早くなって巣箱に(笑)。この巣箱も苦労したポイントのひとつです。顔が可愛く出るようになっていて、もふりんを入れたら充電できるようになっています。もふりんは全身を毛で覆われているので、非接触での充電という難しさもあって、部品の選定から実現方法、加工組立筐体まですべてが挑戦です。もちろん、充電中もちょっと小さめですけど動きます。

育て方によって個性が生まれるので、飼い主さん同士が二体のもふりんを遊ばせているとしたら、もふりん同士が異なる反応を示すこともあります。動物らしい振る舞いは、実際のペットと同じです。一方で、ほったらかしにすると、寂しくなってキューと鳴いたりして、誰かの興味をひこうと勝手に動いたりもします。

もふりんが描く未来

もふりんを通して、ロボットが日常的に活躍していくシーンを増やしていきたいという思いがあります。そういった存在があることで、その技術の先にあるような高齢者の見守りであったり、子供たちへの知育だったり、そういうところに繋げていける、いきたい人たちのタッチポイント、きっかけになればいいなと。

子供たちが興味を持って、相手はなんだろう、何を求めているのかと考えるきっかけになるようなものも、もふりんから伝わってくる。技術やテクノロジーに興味を持てるものが日常のなかにヒントとしてあるって、結構大事ですよね。

もふりんの名前の由来は、いろいろと候補があったのですが、なんかこのモフモフしてる感じとかいいなと。で、もふりん。最近まで違う名称で呼ばれていたりも(笑)。

次回、インタビュー第二弾「もふりんを手掛けた山中聖彦さんが語る、キックスターターでの挑戦」もお楽しみに。

【あわせて読みたい】

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カワイイ! AIロボ
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『もふりん』を手掛けるVanguard Industries株式会社・公式ウェブサイト:
https://www.vanguard-industries.com/

『もふりん』公式ウェブサイト:
https://www.moflin.com/jp

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