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Interview
for Creators

「空中盆栽」世界の人たちに日本の文化を感じてほしい

KS Navi編集部
KS Navi編集部

“Hoshinchu” means “STAR PEOPLE” in Japanese.

Headlines_見出し
  1. ■Air Bonsaiは「アート」です
  2. ■Kickstarterは私たちにとってメディアです。
  3. ■バッカーのうちの半分以上は「はじめてKickstarter」を使う人です。
  4. ■説得できるようなモノであれば支援が集まります。
  5. ■モノづくりはコトづくりです。

Air Bonsaiは「アート」です

 宙に浮かぶ盆栽、「Air Bonsa(i 空中盆栽)」が前に立っていますが、私たちは「星人」という、“ほし”に“ひと”と書いた「ほしんちゅ」アートプロジェクトをしています。ビジネスという観点ではなく、アートという感覚で捉えていただいたほうが嬉しいと思っています。「地球を大切にしませんか」ということを伝えたい、そこを意識していくとアメリカ人とか日本人とかいろいろあるけれども、地球をひとつで考える。地球全体をみていくとバランスが崩れていくことが色々あると思います。そういったバランス自体をみんなで気を使っていきながら、精神的にも肉体的にも健康を、健康になっていくためにも「地球くん」のことをもっと考える時期なのではないかと。星人というのは自分を含めた地球に住む人みんなに向けた啓蒙であり念じでもある。それがプロジェクトの発端です。
 そのなかで「何をやろうか」というと、作品があったほうが面白いのではないかと。いくつか今も含めて考えているものがあって、なかでも象徴的だったのが空中で浮かせる盆栽です。上に浮いているのが「リトルスター」、小さな星です。下のベースが「エナジーベース」、エネルギーベースです。エネルギーを発信しながらリトルスターが浮いています。星人は日本の神道からインスパイアを受けています。「自然が第一主義」という神道の考え方を大事にしたいと思っています。神道を啓蒙したいわけではなく、日本にそのようなとても素晴らしい考え方があること自体がとても大切なものなのでは、そう思っています。日本文化を作品にして、世界の人たちに日本のフィーリングを感じてほしいと。大変でしたが日本国内の産地それぞれに協力していただきながら形にしました。

Kickstarterは私たちにとってメディアです。

 Kickstarterは世界同時発信するメディアでもあります。そのメディアに対して私たちはマーケティング会社を使わずに自分たちの考え・アイディアで発表・発信を行いました。宣伝費払ってどうこうよりも、面白いコンテンツを作って適切 な場所に置けば、取材が来ると考えてます。
 星人空中盆栽園の話題性はすごかった、というよりすさまじかったです。Kickstarterローンチ直後はアメリカでの検索ワードが爆発的に伸びました。とてつもない量のフィードバックを得て、私たちの想像以上でした。バッカーの反応もよく、結果的にKickstarter上での専用コミニケーションチームが必要になりました。とくにバッカーが多いアメリカ人ならではの質問には同じアメリカ人のスタッフで応対しました。これは文化のトーン&マナー対策です。質問も答えもすべてオープン。私たちの答え方ひとつで他のバッカーのコメントが引っ張られていくので、とてもセンシティブにもなりました。ですがそれらコメントへの応対はQ&Aにもつながります。私たちの対応で問題が発生するとバッカーで支援してくれる人が生まれ、バッカーがバッカー同士でコミニケーションをとるようになり、星人の考えを代弁してくれる人が現れました。そこはとてもありがたい話なのですが逆もありました。ネガティブな意見も生まれました。その人たちに対してどう対応していくかの判断をリアルタイムで行いました。まるで嵐のようでした。
 ようやく発送がひと段落し、Kickstarter上でのプロジェクトも落ち着いたのですが、実はまだ送れていない方が200人弱ぐらいいます。私たちは送りたいのですが、向こうから住所のお知らせがこない。メールを送っても返信がない。Kickstarterのお金は前受金になるので、前受金がずっと残った状態になってしまう。出荷してはじめて売り上げが立つので早く送りたいです。ぜひ連絡ください(笑)

バッカーのうちの半分以上は「はじめてKickstarter」を使う人です。

 バッカーのなかで圧倒的に多かったのが北米。そしてイギリス・ドイツ。そのあとに日本。全体のうち、半分以上は「はじめてKickstarter」を使う人です。各種メディアでみて、Kickstarterのページにとび、空中盆栽を支援する。それらメディアは「こういう面白い製品がKickstarterで出たぞ」と、Kickstarterで出たことしか伝えないので、バッカーはECサイトと勘違いをし、「リンク先から購入したけど届かない」という問い合わせがとても多かったです。
 クラウドファンディングは新しい金融の仕組みだと思うので、あらゆる団体で法整備をしていく必要があると思います。銀行のアカウントの問題や税金の問題、一般の人たちに対して“クラウドファンディング”というもの自体をもっと伝えるべきだと思います。Kickstarterもそうですが、クラウドファンディングはある種セレクトショップ的な側面もあり、感度が高い人たちが「世に出ていないものを買いたい」という気持ちで支援することがあります。その一方でクラウドファンディングは量産が難しいものを最初にイニシャルで注文しながら、勝算が見えた状態で送り届ける。インターネットを使った未来の予想を受注しながら目標額に達成すればそれが形になって世に出せる。というのもクラウドファンディングプラットフォームの在り方だと思います。新しい人たちにクラウドファンディングの意味を知ってもらう啓蒙活動が必要だと思います。

説得できるようなモノであれば支援が集まります。

 クラウドファンディング全体に言えることなのですが、支援が集まりやすいか集まりにくいかは、公開するプロジェクト自体に向き不向きがあり、すべてがクラウドファンディング向きとは言えません。自分たちの作ろうとしているモノ、コトがKickstarter及びクラウドファンディングに合うものと合わないものがあります。簡単にクラウドファンディングでなんでも集まると思わない方が私は良いと思います。とは言え向いているものは必ずあり、バッカーに対して共感が得られるもの、なんでこれをKickstarterを使って集めるかと言う本質ですよね。なんでそこに支援が必要か、それが説得できるようなモノであれば支援が集まります。
 Kickstarterはクラウドファンディングのなかでも一番大きなプラットフォームであり、世界中で利用されています。Kickstarterはもとより、世界でのモノづくりではユーザーの声を反映しながらどんどん変えていく。その感覚は今後の日本のクリエイターに必要だと思います。未完成のものを許容する。ベータ版を世に出していく。プロトタイプでフィードバックを感じながら製品化に持っていく時代だと思います。そのプロトタイプを買う、という感覚が日本にはまだ根付いていません。寄付文化もライフスタイルのなかに根付いておりません。これからKickstarterで発表する日本人クリエイターの人たちはグローバルを見据えて、プロトタイプを許容する姿勢とコメントをフィードバックすることができると思っています。これがKickstarterを日本で始めるメリットになると思います。

モノづくりはコトづくりです。

 モノづくりとコトづくりの両方を同時に考えてます。コトづくりからモノづくりを考えて、モノづくりをどうチームビルドしていくかも考えています。これからのクリエーションは、同時的にモノを考えてます。うまく適切に組み合わせていく、プロジェクトをデザインしていく、グランドデザインしていく。そこをできることは大切なことだと思っています。コトづくりとモノづくりはすべて並行です。ありがとうございました。

地球を大切にしましょう。
わたしたちは星人です。


Profile
星ヒカル
Hoshinchu Producer
星人プロジェクトプロデューサー。
星人(ほしんちゅ・空中盆栽園)は、アートプロジェクトです。私たちは、“小さな星”を創りました。それがAir Bonsai、空中盆栽です。

Text by Hideyuki Hayasaka
Photo by Tetsuro Moriguchi

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