プロジェクトのポイント
- シンセサイザーとMIDI接続することで外部アルペジエーターとして使える
- アルペジエーターのないシンセサイザーやMIDI機器に有効
- 6つのノブで、アルペジオのテンポや長さ、オクターブ、方向など、演奏の変化をリアルタイムに付けられる
プレッジ(支援)総額 ※5月23日現在(残り11日)
¥378,544 (目標額¥2,179,299)
私、趣味でバンド活動しているのですが、ここしばらくはステイホームな毎日なこともあり、バンドメンバーとも集まれていません。仕方がないので、最近はアナログシンセサイザーやグルーブボックスなどを手に入れ、自宅で電子音楽系の即興演奏を楽しんだりしています。
そんなシンセ好きの私が、今回キックスターターで見つけたのは「SyncArp(シンクアープ)」というMIDI関連機器。シンセサイザーによく搭載されているアルペジエーターの機能をハードウェア化したものです。アルペジエーターとはアルペジオ(分散和音)を自動演奏してくれる機能のこと。たとえば、鍵盤でドミソを同時に押したら、ドミソドミソドミソ・・・・・・と一定のパターンを生成して演奏してくれるのです。シンセサイザー特有の機械的なノリとサウンドが生み出せるので、電子音楽系では定番の奏法となっています。
最近のシンセサイザーやMIDIキーボードの多くには、アルペジエーターが標準搭載されています。しかし、アルペジエーターが搭載されていないMIDI機器もたくさんあり、そんな機材でアルペジオ的な演奏をしたいときは意外と困ってしまうのです。そこでこのSyncArp が役立ちます。アルペジエーター未搭載のシンセサイザーなどでも、アルペジオでの演奏が手軽に楽しめるというわけです。
SyncArp では、MIDI入力端子に接続したMIDI機器から最大10個の音(ノート)をアルペジオとして指定することが可能。MIDI出力端子に接続したシンセサイザーなどに対して、アルペジオのノート情報をリアルタイムで送ることができます。たとえば、MIDIキーボードでコードを弾けば、SyncArpがコード構成音から一定のパターンを生成。接続しているシンセサイザーに対してそのパターンをMIDI情報として送ってくれます。
上面パネルには6つのノブが用意されており、アルペジオのテンポやスイング、長さ(ゲート)、オクターブ、方向、パターンをリアルタイムに変化させることが可能。MIDI端子はINが2つ、OUTが1つ搭載され、外部MIDIクロックとの同期にも対応しています。SyncArpの各種機能をMIDI CC経由でコントロールすることもできるので、パソコンのDAWと連携してアルペジエーターの挙動を遠隔操作することも可能なようです。
アルペジエーターのみに特化したMIDI関連機器はあまり存在しておらず(アルペジエーター付きMIDIキーボードなどはたくさんありますが)、かなりマニア向けのガジェットです。その分、一般的なアルペジエーターよりも直感的に操作が行えて、いろいろなMIDI機器に接続できるので汎用性も高そう。シンセサイザーでアルペジエーターを多用するような人には、1台持っていても困らないガジェットなのではないでしょうか。
(狩野セレクト)

SyncArp シンクアープ
MIDIアルペジエーター ハードウェア
https://www.kickstarter.com/projects/chordmonger/syncarp