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失敗から成功へ。2度の挑戦でわかった秘訣キックスターター“再挑戦”で成功を収めたスマートフォンスタンド「beak」のプロジェクト。初挑戦から何を変えたら成功したのか、クリエイターのHuman Naturesにその秘訣を聞いた。

Kickstarterに挑戦して最初にぶつかった壁の正体

Yasuyo Otake
Yasuyo Otake

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折り紙から着想を得たスマートフォンスタンド「beak(ビーク)」をKickstarter (キックスターター)で展開し、350人以上のバッカーから約150万円の支援を集めたHuman Natures(ヒューマン ネイチャーズ)。国内のクラファンでの成功を経て海外に挑戦した彼らがぶつかった壁と、壁を乗り越えられた理由を同社代表でデザイナーの有本匡志さんにお話を伺いました。(以下、敬称略)

失敗から成功へ。2度の挑戦でわかった秘訣

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支援者が集まらずピンチ!そこでとった一つの決断

―― 御社のスマートフォンスタンド「beak」は2021年6月と2021年8月の2度、プロジェクトに挑戦していますね。この経緯から教えてください。

有本:最初にプロジェクトをローンチしたのは2021年6月22日でした。しかし思ったように支援が集まらず…。正直なところ、期限までに目標金額の50万円を達成できそうにありませんでした。そこで、一度キャンセルして仕切り直すことを決めたんです。 プロジェクトをキャンセルしたのは7月15日。その後、プロジェクトページをブラッシュアップして8月10日に改めてローンチし直しました。おかげさまで、再ローンチの際は即日ゴールを達成できました。

折り紙をヒントに開発された、スマートフォンアクセサリー「beak」。
スタンドと、指に引っ掛けられるリングの両方の機能を備えており、
折り畳まれた平らな状態からスタンドへは、約0.5秒と瞬時に変形させられる。
Human Natures代表で、デザイナーの
有本匡志さんによる、beak商品動画。
(国内クラファン支援者に向けて
公開されたものです)

ゴール達成に繋がった2つの大事なポイント

―― どんな施策をとったことが、2度目の成功に繋がったのでしょうか?

有本:大きく2つあると考えています。1つは日本人を巻き込んだこと。2つ目はプロジェクトページを作り替えたことです

―― まず、日本人を巻き込んだというのは?

有本:SNSのフォロワーさんへのアナウンスはもちろん、日本人向けにも広告を出稿しました。

―― 1度目のローンチの際は、日本向けに広告を出していなかったということですか?

有本:ええ、そうです。beakは2021年の4月にMakuakeに挑戦して、1000万円近い支援を集めました。その際に国内向けにアピールできることはある程度やり切ったと感じていましたし、Kickstarter (キックスターター)という海外のクラファンに挑戦するのだから、わざわざ日本向けにプロモーションする必要はないと考えていたんです。

ただ、クラウドファンディングはローンチしてから1〜2日で勢いを付けることが大事。支援が集まっていないところに支援は集まりにくいんですよね。

そこで、前回は対象からはずしていた日本でも広告の出稿を決めたんです。実際、ローンチ早々にスタートダッシュをかけられたのは、日本の方がすぐに支援してくれたおかげだと思います。

支援が順調に集まってからは日本向けの広告をやめて、アメリカやヨーロッパ、インドを中心に広告を打ちました。
最終的に日本の次にバック(支援)してくれたのは、アメリカのみなさんです。

―― 次にプロジェクトページに作り替えたとは、どういうことでしょう?

有本:1度目はMakuake挑戦時に作ったページをベースに英訳して作りました。構成としては、冒頭からガジェットの特徴を具体的に説明する内容です。Makuakeではこの構成で調子がよかったのですが、Kickstarterでは手応えを感じられていませんでした。

途中でキャンセルした初回のPJTページ
成功した2度目のPJTページ

そこで、思い切ってbeakの特徴である“折り紙から着想を得た”という点を強調した内容に作り替えたんです。

具体的にはタイトルにOrigamiと入れて、日本らしい背景でbeakを撮影したイメージ写真を追加。また、冒頭の紹介文にも折り紙から着想を得て作ったプロダクトであるという説明を盛り込みました。

―― “日本らしさ”をプッシュしたページ作りにしたんですね

有本:ええ、そうですね。Makuakeのように国内向けのクラファンで日本らしさをアピールする必要はありませんが、Kickstarterは支援者のほとんどが外国人。しかも常に3000件ものプロジェクトが進行しているので、そのなかで埋もれず、さらに目に留めてもらうためにも日本らしい製品であることをアピールすることにしました。

ただ、beakの一番の魅力は高い機能性にあります。興味を持ってもらい、その先にバック(支援)してもらうためには機能についてもしっかり伝えなければならない。
機能性と日本らしさをどういうバランスで見せるのがよいのか、という点は難しかったですね。

Kickstarterは、バッカーの反応を見てローンチ後でもプロジェクトページの画像や文言を変えられます。とはいえ、キャンペーン進行中にトライ&エラーを繰り返す余裕までは持てない人がほとんどではないかなと。

私たちは一度キャンセルして仕切りなおすことを選択しましたが、何を核にしてどういうページ作りをするのかを、あらかじめ具体的に考えておくことが大事だと感じました。

事前にやっておくべきは“友達づくり

―― 有本さんから見て“これだけは事前に絶対にやっておくべきこと”はありますか?

有本:友達にちゃんと根回ししておこうね、ということですかね(笑)。
こんなことを言うと、「海外に挑戦すると言いながら友達か!」と思うかもしれませんが、先ほどもお話ししたように、Kickstarterに限らずクラウドファンディングはローンチ後の初速でどれだけ多くの支援者を集められるかがかなり重要です。 最初から特段何もしなくても注目を集められればそれに越したことはないですが、現実問題なかなか難しい。だからこそローンチ直後は勢いを付けるために、友人達の力も借りるべきだなと思います。

特に製品の開発段階から多くの人を巻き込んでおくことも大切です。結局、どんな製品も一人で作ることはできません。力になってくれる仲間を一人でも多く作っておくことが、その先の支援にも繋がることは間違いないんです。

また、一度バッカー(支援者)になっておくこともおすすめです。KickstarterとMakuakeでは、支援後のバッカー側の手順一つとってもまったく違います。
すでにほかのクラファンに挑戦したことがある人ならなおさら、支援者目線でほかとの違いを知ることで戦略を立てられると思いますよ。

次回は、バッカーを獲得するためにHuman Naturesがとった宣伝施策についてご紹介します。

[この人に聞きました]
Human Natures(ヒューマン・ネイチャーズ)
有本匡志

“人と自然の共存”をテーマに、生活が豊かになる“ものづくり”をしているプロダクトメーカー「Human Natures」の代表で、デザイナーも務めている。

失敗から成功へ。2度の挑戦でわかった秘訣

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